工法

工場向け 遮熱塗料・遮熱シートの主要製品を比較|選び方

最終更新:2026年7月|工場・倉庫の暑さ対策ナビ

工場・倉庫の遮熱を検討すると、「サーモアイ」「クールタイト」「ガイナ」など製品名がたくさん出てきて迷いがちです。この記事では、代表的な遮熱塗料・遮熱シートの種類と特徴を、事実ベースで整理します。大切なのは“どれが一番か”ではなく、屋根の状態と目的に合うものを選ぶことです。

まず「遮熱塗料」と「遮熱シート」の2種類

工場の遮熱製品は、大きく2タイプに分かれます。遮熱塗料は、太陽光(熱の原因となる近赤外線)を反射する塗料を屋根に塗るもので、日射反射率はおおむね60〜80%が目安です。遮熱シートは、高純度アルミなどで輻射熱を反射するシートで、反射率は94〜99%とされ、塗料より高い傾向があります。仕組みの違いは遮熱シートと遮熱塗装の違いで詳しく解説しています。

代表的な遮熱塗料

少し性質が異なるのがガイナ(日進産業)です。これは「遮熱」ではなく「断熱」塗料に分類され、JAXAの技術を応用し、夏の暑さだけでなく冬の寒さ・防音にも効果を公称しています。多機能な反面、価格は高めです。

代表的な遮熱シート

サーモバリア(ライフテック)などが知られています。高純度アルミで輻射熱を反射するタイプで、施工会社・大学の実証(静岡大学との実験)では、輻射熱を約97%反射し、室温を最大約9℃抑え、冷房電力を約27%削減した例も報告されています。屋根の外側に貼る方法と、屋根裏・天井側に施工する方法があります。

製品選びの考え方(優劣でなく“相性”)

製品は「どれが一番優れているか」より、屋根の状態と目的への“相性”で選ぶのが正解です。目安を表にまとめます。

重視したいこと向いている選択
ちょうど屋根の塗り替え時期遮熱塗料(塗り替えと同時に)
長期で安定・強い反射遮熱シート
金属屋根でサビ対策も兼ねたい防錆下塗りのある塗料 など(屋根の状態次第)
冬の寒さ・結露も抑えたい断熱寄りの製品(ガイナ 等)

なお、メーカーが公表する反射率や温度低下の数値は、試験条件によって変わります。実際の効果は屋根材・劣化具合・建物の使い方で異なるため、目安として捉えてください。費用の目安は費用相場の記事をご覧ください。

中立に選ぶために

業者によっては、自社で扱う特定の製品だけを勧める場合もあります。1製品に決め打ちせず、屋根の状態を見たうえで複数の選択肢を提案してくれる業者を選び、相見積もりで比較するのが安心です。業者選びのコツは失敗しない遮熱業者の選び方で解説しています。

出典

  • 各メーカーが公表する製品情報(日本ペイント「サーモアイ」、エスケー化研「クールタイト」、関西ペイント「アレスクール」、アステックペイント「スーパーシャネツサーモ」、日進産業「ガイナ」、ライフテック「サーモバリア」 ほか)
  • 各社・大学の実証データ(静岡大学との共同実験、メーカー試験 ほか)、環境省 遮熱塗料の実証関連資料

※ 製品の性能値は試験条件により変わります。特定製品の優劣を保証するものではありません。最終的な製品選定は専門業者の現地調査に基づいてご判断ください。

よくある質問(製品の比較・選定・メンテナンス)

Q. 工場の遮熱は、塗料とシートどちらを選べばいいですか?
A. 屋根の状態と目的で選びます。ちょうど塗り替え時期なら遮熱塗料、長期で強い反射効果を重視するなら遮熱シートが向きます。詳しくは遮熱シートと遮熱塗装の違いをご覧ください。

Q. 遮熱塗料の選定で見るべきポイントは?
A. 日射反射率、耐用年数、汚れにくさ(低汚染性)、屋根材との相性(金属屋根なら防錆下塗りの有無)を確認します。製品ごとの特徴は本文の比較をご覧ください。

Q. 遮熱の効果はメンテナンスで変わりますか?
A. 変わります。遮熱塗料は表面が汚れると反射性能が下がるため、定期的な点検・洗浄で効果を保ちやすくなります。遮熱シートはアルミが劣化しにくく、比較的メンテナンスの手間が少ない傾向です。

Q. 塗り替えの目安はどのくらいですか?
A. 遮熱塗料の耐用年数は樹脂により異なり、シリコン系で約10〜15年、フッ素・無機系で約15〜20年が目安です。費用は費用相場の記事をご覧ください。

Q. 製品はどう選べば失敗しませんか?
A. 特定の製品に決め打ちせず、屋根の状態を見たうえで複数の選択肢を提案してくれる業者を選ぶのが安心です。失敗しない遮熱業者の選び方もご覧ください。