物流倉庫や冷蔵倉庫は、広くて天井が高く、屋根からの熱がこもりやすい建物です。暑さは作業者の熱中症だけでなく、保管品の品質・電気代・人材定着にも影響します。この記事では、倉庫が暑くなる理由と、屋根の遮熱を中心とした対策を解説します。
倉庫が暑くなる理由
- 屋根からの輻射熱:金属の折板屋根は夏に表面温度が60〜70℃近くになり、その熱が室内へ放射されます。
- 大型シャッターの開閉:フォークリフトの出入りでシャッターが開くと、冷気が逃げ外気が入り込みます。
- 空調がない・効きにくい:常温の保管倉庫は空調がないケースが多く、広く天井が高いため冷気も行き渡りにくいです。
暑さがもたらすリスク
- 熱中症:2025年6月から職場の熱中症対策が義務化されました(熱中症リスクの記事)。
- 作業効率の低下・人材流出:暑い環境は集中力を下げ、人手不足が深刻な物流業界では離職・採用難の一因にもなります。
- 保管品の品質劣化:室温上昇で荷物の変質やパッケージ劣化が起き、荷主の信頼に関わります(商品・機材への影響)。
- 電気代の増大:建物の断熱・遮熱が弱いまま冷房すると、エネルギー効率が落ち固定費を圧迫します。
冷蔵・冷凍倉庫は「省エネ」に直結する
冷蔵・冷凍倉庫では、外部から侵入する熱が多いほど冷却の負荷が増え、電気代が上がります。屋根や壁の遮熱で熱の侵入を抑えると、冷却負荷が下がり、省エネ・電気代削減につながります。温度管理が厳格に求められる倉庫ほど、建物側の遮熱・断熱の効果が大きくなります。
倉庫の暑さ対策(まず熱を入れない→不足分を空調)
失敗しがちなのが「空調だけ足したが、屋根からの熱が強すぎて電気代だけ上がり室温は下がらない」というパターンです。順番としては、まず建物に入る熱を減らし、足りない分を空調で補うのが効率的です。
① 屋根の遮熱(起点)
屋根の輻射熱を反射して庫内温度の上昇を抑えます。施工会社・大学の実証(静岡大学の実験)では、遮熱シートで輻射熱を遮断し室温約9℃低下・電気代約27%削減という結果も報告されています。屋根の上での作業が中心のため、稼働を止めずに施工できる場合が多いのも利点です。
② 断熱・換気・冷却を組み合わせる
断熱で熱の出入りを抑え、大型ファン(シーリングファン)や換気扇で上部の熱気を排出。さらにスポットクーラーや気化式冷却で人のいる場所を冷やし、ビニールカーテンで冷気の流出を防ぎます。
ポイント:倉庫は「屋根の輻射熱・シャッター開放・空調なし」が暑さの三大要因。まず屋根の熱を止めることが、熱中症対策(暑さ指数WBGTの低減)にも電気代削減にも効きます。工法の違いは遮熱シートと遮熱塗装の違い、費用は費用相場、「冷えない」原因はエアコンが効かない原因と対策をご覧ください。
倉庫の規模・保管物・建物の状態で最適な対策は変わります。現地調査をしてもらい、複数社で比較するのが確実です(業者を比較/無料で一括見積もり)。
出典
- 物流・倉庫・遮熱の各社解説、および遮熱シートメーカー・大学の実証データ(静岡大学との共同実験 ほか)
- 厚生労働省「職場における熱中症対策」、資源エネルギー庁 等
※ 効果・費用は建物条件で変動します。数値は目安として各社の見積もりでご確認ください。
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