工法

遮熱シートの効果は本当にある?温度・電気代の実証データ

最終更新:2026年7月|工場・倉庫の暑さ対策ナビ

「遮熱シートは本当に効果があるの?」——導入前にいちばん気になる疑問です。この記事では、工場・倉庫での温度低下と電気代削減について、メーカーや施工会社が公表している実証データをもとに、正直にお答えします。結論から言えば、適切に施工すれば効果は数字で確認できます。

屋根・天井の温度が大きく下がる

遮熱シートの効果が最もはっきり出るのが、屋根・天井の表面温度です。あるメーカーのサーモカメラ計測では、未施工の天井表面が51.8℃だったのに対し、遮熱シート施工箇所は21.9℃と、約30℃もの差が確認されました。屋根材がため込む熱を大幅にカットできることを示しています。別の実証でも、輻射熱を約97%反射し、室温を最大約9℃抑えた例が報告されています。

約30℃差
天井表面温度(未施工51.8℃/施工21.9℃)
最大9
室温の低下(実証例)
約97%
輻射熱の反射

冷房の電気代が下がる

室温が下がれば、冷房の負荷が減り、電気代の削減につながります。遮熱シート「サーモバリア」の実証データでは、冷房の消費電力を18〜27%削減できることが確認されています。

試算の例では、延床500㎡規模の小型倉庫・軽作業工場で冷房の電気代が年間150万円かかる場合、18〜27%の削減で年間27〜40.5万円の節約になる計算です。規模が大きいほど削減額も大きくなります。冷蔵・冷凍倉庫を含め、年間のエネルギーコストが最大53%削減された事例も報告されています。費用と回収の考え方は費用相場の記事をご覧ください。

なぜ効果が出るのか

夏の暑さの主な原因は、太陽から放射される輻射熱です。金属屋根は夏に表面温度が60〜70℃に達し、その熱を室内へ放射します。遮熱シートは高純度アルミでこの輻射熱を反射(反射率94〜99%とされます)するため、屋根からの熱の侵入そのものを減らせます。空気を冷やす空調とは違い、「熱を入れない」ことで効くのが特徴です。「エアコンが効かない」原因の解説はこちらの記事にあります。

効果を出すための条件(ここが重要)

ただし、遮熱シートは「貼れば必ず効く」ものではありません。効果を出すには条件があります。

つまり、効果が出るかどうかは製品より「屋根の状態に合った施工ができるか」に大きく左右されます。だからこそ、業者選びが重要です(失敗しない遮熱業者の選び方)。

まとめ

遮熱シートは、適切に施工すれば、屋根・天井の温度低下と冷房電気代の削減という形で、効果を数字で確認できる建材です。過度な期待は禁物ですが、条件を満たせば投資に見合う効果が期待できます。製品ごとの違いは主要製品の比較をご覧ください。

出典

  • 遮熱シートメーカー・施工会社が公表する実証データ・施工事例(ライフテック「サーモバリア」、BXテンパル「はるクール」、クライマテック、中山建装 ほか)、静岡大学との共同実験

※ 数値は特定条件での実証・試算例であり、効果は建物・気候・施工品質により異なります。目安としてご覧ください。